「有間しのぶの漫画」は、福島県出身の女性漫画家・有間しのぶの作品で、青年誌や女性向け漫画雑誌にて掲載されてきました。
ここでは「有間しのぶの漫画」の作風とおすすめの作品を紹介します。
「有間しのぶの漫画」の作風ついて簡単に説明
デビュー当初は4コマギャグ漫画などを描いていましたが、徐々に味わいのあるヒューマンストーリーや群像劇を描くようになっていきました。
代表作「その女、ジルバ」では軽妙なギャグと重厚なヒューマンドラマを融合させ持ち味を発揮、作品として高い評価を受けています。
「有間しのぶの漫画」のお勧め
通販でも「有間しのぶの漫画」は購入できます。
お勧めの作品を3点紹介します。
「その女、ジルバ」
2011年から2018年まで小学館の『ビッグコミックオリジナル増刊号』にて連載されていました。
主人公・笛吹新(うすい あらた)40歳は百貨店の販売職から姥捨と揶揄される物流倉庫に左遷されます。
恋人もおらず仕事にも私生活にも閉塞感を感じる中、ひょんなことから高い時給につられて高齢バーでホステスとして働くことに。
敏腕のくじらママ、元お嬢様のエリー、捨て子だったナマコなど働くホステス達は全員超高齢&癖がある人ばかり。
そんな中、先代のママ・ジルバに新が似ているという話が。
ジルバは元ブラジルへの移民だったらしいのですが…。
現在の日本女性の日常をベースに、ブラジル移民をはじめ戦後それぞれに駆け抜けてきた女性たちのエピソードを描きます。
その題材の取り上げ方と軽妙なストーリーの紡ぎ方は評価が高く、第23回手塚治虫漫画大賞を受賞。
2021年に連続ドラマにもなりました。
「ホテルポパン」
2005年から2008年まで竹書房の『月刊まんがくらぶ』にて連載されていました。
山の中のホテルポパンは10室の小さなホテル。
小学生のナツとその叔父のオーナー、コックのトビさん・バーテンのリウフェイ・スタッフのヤヤさんとみちるが切り盛りしていますが、実はそれぞれに訳ありで…。
ホテルでの仕事と暖かい日常がそれぞれの過去を癒しています。
読んでいる人の気持ちもほぐしていくかのような群像劇です。
「枷と遊撃」
2020年から2021年までKADOKAWA の『月刊コミックビーム』にて掲載されました。
物語、創作、空想が禁止された未来世界が舞台。
少女ミミオ、その姉キア、博士の母と人工知能の擬似生命体クローバーで暮らしていましたが、ある日家族同然のクローバーが母に破壊されてしまい…。
創造物が禁止される世界に豊かな創造性を持って生まれてきてしまったミミオを主人公とする、人間とは・魂とはを問う壮大なSF。
2巻まで発売されましたが打ち切りのような状態で連載は終了しています。
設定は込み入っていますがディストピアものとして斬新で面白かっただけに、またどこかで連載が再開されることを祈るしかありません。
まとめ
「有間しのぶの漫画」は、「その女、ジルバ」が大きな賞を受賞したことをきっかけに過去作がいくつか復刊しています。
こちらを参考に、ぜひお気に入りを見つけてみてください。