このブログでは、独自の作風と世界観で魅了する女性漫画家、「うらたじゅんの漫画」をご紹介したいと思います。
「うらたじゅんの漫画」の作風ついて簡単に説明
うらたじゅんは、1954年に大阪で生まれ、2019年に亡くなった女性漫画家です。
彼女の作風は、「不世出の、不思議な女性マンガ家」と言われるほど独自で多彩です。
彼女の作品は、主に短編や中編で構成されており、雑誌『幻燈』に多く寄稿していました。
彼女の作品には、自伝的な要素やノスタルジックな雰囲気が多く見られますが、同時にエッチやシュールなギャグもあります。
彼女の絵は、繊細な線で描かれた植物や古い建物などが印象的で、やさしくもせつない世界を表現しています。
「うらたじゅんの漫画」のお勧め
彼女の全作品を収録した『ザ・うらたじゅん 全マンガ全一冊』が2019年に出版されましたが、ここではその中から3つの作品を紹介します。
「うわばみのおキヨ」
この作品は、つげ義春から傑作と評されたもので、大阪の下町で暮らすおばさん「おキヨ」が主人公です。
おキヨは、夫と息子と一緒に住んでいますが、夫は浮気をしており、息子は反抗的です。
そんな中、おキヨは自分が巨大なヘビに変身する能力を持っていることに気づきます。
この能力を使って、おキヨは夫や息子に復讐したり、近所の人々と交流したりします。
この作品は、日常と非日常が入り混じったブラックコメディであり、おキヨの人間味あふれるキャラクターが魅力的です。
「冬のプラネタリウム」
この作品は、高校時代に恋人だった男女が再会する物語です。
男は医者として働いており、転勤先の病院で偶然にも元恋人と再会します。
しかし、彼女は末期がんで余命わずかだと告げられます。
男は彼女を励まそうとしますが、彼女は自分の死を受け入れています。
二人はかつてプラネタリウムで見た星空を思い出します。
この作品は、切なくも美しいラブストーリーであり、死と再生をテーマにしています。
「きらきら星」
この作品は、祖母が亡くなった孫娘が主人公です。
孫娘は祖父と一緒に暮らすことになりますが、祖父とはあまり話せません。
孫娘は祖母が星になったと信じていますが、祖父はそんなことはないと言います。
しかし、ある晩、二人は空を見上げると、祖母の顔が星になっているのを見つけます。
この作品は、わずか11コマで描かれたショートショートであり、家族の絆と悲しみを感じさせます。
まとめ
うらたじゅんの漫画は、独創的で多様な作風で知られています。
彼女の作品には、自伝的な要素やノスタルジックな雰囲気が多く見られますが、同時にエッチやシュールなギャグもあります。
彼女の絵は、繊細な線で描かれた植物や古い建物などが印象的で、やさしくもせつない世界を表現しています。
彼女の全作品を収録した『ザ・うらたじゅん 全マンガ全一冊』は、彼女の魅力を存分に味わえる一冊です。
ぜひ読んでみてください。