「勝又進」はどのような作品を生み出したのでしょうか。
今回は、「勝又進」のお勧めの作品を紹介します。
「勝又進」について簡単に説明
「勝又進」とは、宮城県出身で、1943年生まれの漫画家、イラストレーターとして活動する人物です。
物理学に興味があり、東京教育大学で原子核物理学を専攻しましたが、1966年に漫画雑誌『ガロ』でデビューし、漫画家としての活動を始めました。
白土三平やつげ義春などと並んで、劇画や短編漫画の分野で独自の作風を確立しました。
社会問題や科学的なテーマを取り上げることが多く、ベ平連や反原発運動にも協力しました。
2006年には、作品集『赤い雪』で日本漫画家協会賞大賞を受賞しましたが、翌年に悪性黒色腫で亡くなりました。
「勝又進」のお勧め
「勝又進」のお勧めの商品を3種類紹介します。
「赤い雪」
東北地方の風土や人々の生活を描いた短編集です。
水木しげるやつげ義春などの漫画家から高い評価を受け、2006年に日本漫画家協会賞・大賞を受賞しました。
赤い雪は、2005年に青林工藝舎から初版が出版され、2011年に普及版が出版されました。
赤い雪には、10編の作品が収録されています。
赤い雪の作品は、すべて20ページ前後の短編で、その土地に住む者たちの情念や悲哀を淡々と描き出しています。
勝又進の作風は、純文学ともいえるもので、感傷や装飾をなくして、そのままに描き表しています。
だからとても硬質な感じを受けますが、同時にやわらかい空気も感じられます。
赤い雪は、英語や仏語にも翻訳され、海外でも高く評価されています。
「桑いちご」
1979年に日本文芸社のゴラク・コミックスで発表した短編集です。
桑いちごという作品は、つげ義春や水木しげるも絶賛したという、少年と少女の淡い交情の物語です。
少年は、母親が亡くなった後、姉夫婦に引き取られて暮らしています。
ある日、彼は近所の桑畑で、同じく母親を亡くした少女と出会います。
二人は桑の実を食べながら、お互いの悲しみや孤独を分かち合います。
しかし、少年は姉夫婦との関係が悪化し、やがて家を出て行ってしまいます。
少女は、彼の帰りを待ち続けるのでした。
「ふらりんこん」
1974年に講談社の別冊少年マガジンに連載した作品です。
タンタンの冒険シリーズのパロディで、主人公のタンタン風狸は、世界中を旅しながら様々な事件に巻き込まれます。
タンタン風狸の相棒は、ミルウ風狸という白い狸で、タンタン風狸と同じくらいの知能を持っています。
タンタン風狸の作品は、勝又進の短編集に収録されています。
まとめ
「勝又進」の作品は、現実に即したテーマや深い人間性を表現することで、多くの読者に感動や考えさせられるものを与えました。
勝又進の作品は、今でも読み継がれるべき名作だと言えます。
ぜひ、勝又進の作品に触れてみましょう。