「伊藤重夫」はどのような作品を生み出したのでしょうか。
今回は、「伊藤重夫」のお勧めの作品を紹介します。
「伊藤重夫」について簡単に説明
「伊藤重夫」とは、兵庫県神戸市出身で、1950年生まれの漫画家、絵本作家、デザイナーとして活動する人物です。
兵庫県立兵庫工業高等学校デザイン科を卒業した後、セツ・モード・セミナーに入学したが中退したことで知られます。
1971年には、勝川克志、宮岡漣二、三宅政吉らと跋折羅社を設立し、同社の同人誌『跋折羅』や北冬書房の『夜行』などに作品を発表しました。
さらに、生まれ故郷である神戸にて、デザイン・スタジオ『ロケット・スタジオ』を主宰しています。
「伊藤重夫」のお勧め
「伊藤重夫」のお勧めの商品を3種類紹介します。
「踊るミシン」
1986年に単行本として描き下ろされた作品です。
主人公は、夢を追う若者たちが集まるアパート「夢見荘」に住む女子高生のミシンです。
彼女は、自分の名前にちなんでミシンを使って服を作ることが好きで、将来はファッションデザイナーになりたいと思っています。
しかし、彼女の周りにはさまざまな問題や困難が待ち受けています。
そんなミシンが、自分の夢と現実のギャップに苦しみながらも、仲間たちと助け合って生きていく姿を描いた作品です。
「ダイヤモンド・因数猫分解」
2018年に発行された作品集です。
カラー80ページを含む228ページの本で、伊藤重夫にとって30年ぶりの単行本発行となりました。
収録されている作品は、「ダイヤモンド」「因数猫分解」「オレン時」「反省生活入門」の4つです。
これらの作品は、伊藤重夫の持つ生と死や現実と非現実というテーマを掘り下げたものであり 、彼の独自の世界観や感性が表現されています。
「チョコレートスフィンクス考」
1983年に発行された伊藤重夫の単行本デビュー作です。
モノクロ328ページの本で、初出掲載誌は「跋折羅」「夜行」「少年マガジン」などです。
収録されている作品は、「塔をめぐって」より、「青紫」「苗の海」「すみれ」「ゆきものがたり」「10月影ふみ」「桂子の感情」「夢の軌跡」「チョコレート・スフィンクス・アゲイン」の9つです。
これらの作品は、伊藤重夫の新人時代の作品が多く含まれており、一冊の中で絵のスタイルやシーン展開などの変遷を見ることができます。
まとめ
「伊藤重夫」は、既存のジャンルやカテゴリーには当てはまらない独自の世界観と表現技法で知られます。
その多くは、1980年代に発表されたもので、当時刊行された単行本は『チョコレートスフィンクス考』と『踊るミシン』の2冊のみです。
その他には、散発的にマンガ誌などで発表された短編が十数本あるだけです。
しかし、その作品は一部の根強いファンに熱く支持され続け、読み継がれてきました。
ぜひコアなファンをもつ伊藤重夫の作品を堪能してみましょう。